悪性リンパ腫の子とクローン病の親と。

クローン病の親の子が悪性リンパ腫に。ただ生きるためではなく、人間らしく生きるためにやれること、やってきたことを記録するためのブログ。

抗がん剤投与後の血液検査でアミラーゼ(AMY)上昇。急性膵炎?

今回の治療に使う抗がん剤にはいくつかの種類があるものの、今週から初めて入れる薬(ロイナーゼ)があった。

ちなみにこのロイナーゼの使用上の注意のうち「重要な基本的注意」のひとつとして、以下の記載がある。

重篤な急性膵炎が起こることがあるので、本剤投与中は患者の状態を十分に観察し、腹痛、嘔吐、アミラーゼ等の膵酵素の上昇等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 また、重篤な糖尿病が起こることがあるので、本剤投与中は患者の状態を十分に観察し、口渇感、多飲多尿等の症状があらわれた場合には休薬又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。 http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00051238.pdf

今週の月・水・金と1週間を3回にわけてロイナーゼを投与する計画で、実際にそのようにしていたなかでの血液検査の結果で、膵臓に関連する値の「アミラーゼ」というものの数値が少々高くでたため、すわ膵炎か? と疑いエコーやレントゲンをとったところ、特に問題がなく。

投与前の状態を遡ってみてもあまり変化がないので、もともと高めなのかもしれないね、ということで落ち着いた。

とりあえず問題なし、予定通り治療もできそうでよかった。

悪性リンパ腫の診断を受けてからやったこと

息子が首の違和感を伝えてきてから検査入院、診断にいたるまでの経緯は「悪性リンパ腫と診断されるまでの2週間」のエントリで簡単な記録を残したけれども、こちらではその診断を受けてから本格的な治療を始め、周辺環境を一通り整えるまでにやったことを記録しておきたいと思います。

大きくは以下のようなくくりで整理したり準備したりしていました。

  1. 病気への正しい理解
  2. 制度の活用
  3. 身の回りの準備
  4. 環境支援
  5. 関係者への連絡・説明
  6. その他

1. 病気への正しい理解

悪性リンパ腫でなければ良いと強く願っていたものの、結果は悪性リンパ腫

結果が出てしまった以上はそれに目を背けていてもしかたがないので、今後病気を治していく上でも素人なりに正しい知識を身につけることが大事と思いました。

確定診断・病気への正しい理解

医師からは、悪性リンパ腫の多くある型のうち「Tリンパ芽球性リンパ腫」という病気であることを告げられました。

さっそくネットで調べると、色々でてくる……

ちなみに私はインターネットに関連する仕事をしているので、検索で出てくる情報は玉石混交であることを十分承知しているつもりです。なので、正確な情報を得たいときは、専門機関や学術関連などの客観的データに基づく情報を掲載しているところを優先的に確認するようにしています。

これについては以下で別途まとめています。

ちなみにこの定義でいくと、このブログも玉石混交の「石」のほうなので、これを目にされた方もあくまで参考程度でお願いします(笑)。

治療方針に関する正しい理解

医師からは治療に関する方針と予定が示されました。

それをちゃんと理解しておかないと、日々変わるであろう状況に一喜一憂してしまうことが明白なので、きっちり理解するようにしました。その詳細は以下に記録しています。

直近行うべきこと(治療観点)への正しい理解

こちらは上記と重複しますが、直近の治療で使用する薬品の作用、副作用や、治療生活を送る上での注意点を可能な限り理解するように努めました。

本人への説明

本人も含め、娘(妹)に対して説明すべきかどうかという点は、最初にどうしようかと悩んだところ。

過去の自分がそうだったが、がん=死ぬ病気というイメージが強いので、伝えることでどのような精神状態に陥るのかがまったく想像できなかった。

一般的にはどうするのが適切か? という問いに、医師からは「年齢的にも理解できる年齢であるし、病気を治す上で病気のことを知っておくことは重要。大人と違って死に対するイメージが薄いのもこの年代の特徴でもあり、そもそも小児のがんは治りやすい病気でもある」というアドバイスをうけ、しっかりと説明することに。

結果、少なくとも悪い方向には進んでないので、正解だったんだろうなと思っています。

2. 制度の活用

(参考)今回我々が受けた支援制度の詳細は以下でもまとめてあります。

ソーシャルワーカーさんからの説明を受ける

受けられる制度はいろいろあります。
我々が知らなかった支援制度(医療費の助成や学校教育に関することなど)全般にわたって、わかりやすく説明していただきました。 もちろん自分で調べるのもよいのですが、ここはすぐにソーシャルワーカーさんに相談して説明を受けるのが最善だと思います。

必要かつ受けられる支援については全て教えてもらえますし、通常で得ることが難しい救済的な措置(このあと書く小児慢性疾病助成制度の事前申請はそういったものと捉えています)の段取りについても教えてくれました。

小児慢性疾病助成制度の申請

長期にわたる入院が必要とわかった時点で真っ先に頭に浮かんだのは、お金の心配でした。
が、この小児慢性疾病助成制度があるということをソーシャルワーカーさんに聞き、これで子どものことに集中できると安堵した記憶が鮮明に残っています。

こちらは申請時に正確な病名の記載が必要なのですが、検査入院時に悪性リンパ腫の「可能性が高い」とわかった時点で申請できることを教えてもらいそのようにしたところ、その申請受付後にかかる医療費は全て助成の対象になるということで大変に助かりました。

お金のことなんて子どもの心配の二の次と言われそうですが、そもそもお金が尽きればなにもできないわけで。お金のことをクリアにしておくことは大切です。

ちなみにこれを書いている時点では「申請中」の状況です。

特別児童扶養手当の申請

こちらは住んでいる自治体によって支援の内容が若干異なるようですが、申請書類を添えて申し込みその後認定されると、月額数万円の手当が受けられるというもの。

入院が長引くと交通費等々かさみがちになりますが、そういったところに充当できるようになるのでかなり助かります。

が、それら日々必要なお金は通常の家計の中から捻出するようにして、本人のこれからの生活のために貯蓄しておこうと考えています。

これを書いている時点では「申請中」の状況です。

難病見舞金の手続き

こちらも住んでいる自治体によって異なるようですが、私が住んでいるところでは小児慢性疾病助成の認定を受けると、年額で2万円が本人に対して支払われるという制度でした。

特別児童扶養手当の申請で役所に行った際に、窓口の人にこういう制度もあるので申請できますよ、と伝えられました。

現時点では小児慢性疾病助成の認定が下りていないので「未申請」となっています。

高額医療関連手続き

こちらは小児慢性疾病助成制度によって医療費の大部分がまかなえる「以前」にかかる医療費に対する軽減制度ですが、私達の場合は手持でまかなえたので利用はしませんでした。

利用をする場合は、加入している健保に早めに手続きをすると恩恵が早めに受けられます。

加入している生命保険の申請

息子が加入していた保険の場合、「がん診断」「手術(中心静脈カテーテルを入れたので)」と「入院」に対して補償されます。

入院に関しては現在も治療中のため、検査入院に対しての請求となりました。

こちらも入金されたら本人の口座にそのまま入れておこうと思っています。

学校の転出入

入院が長期にわたるため、当然これまで通っていた中学校には行けなくなります。

学力低下の問題もありますが、在籍をそのままにしてしまうと入院期間中は全て欠席扱いになってしまうというのがつらいところ。

もちろん義務教育なので進級できない、卒業できないということはないものの、学力の問題とあわせて子どもの不利益になり得るものは可能な限り除きたいというなかでの選択肢が、近隣の特別支援学校へ転入して訪問指導をうけるというものでした。

こちらに関しては、以下のエントリで別にまとめています。

3. 身の回りの準備

治療中に必要なものリストを確認して準備

本格的な入院の前にすでに検査入院をしていたので、だいたいのものはそのまま持ち込むかたちになりました。

ざっと書き出すと以下のようなものたち。

  • 前開きパジャマ
  • 下着
  • タオル
  • バスタオル
  • ティッシュ / ウエットティッシュ
  • シャンプー / ボディーソープ / 洗顔せっけん
  • 水・お茶などの飲料
  • お菓子類
  • 学習用具
  • 3DS等のゲーム類と充電器

あまり規則が厳しすぎない病院なので、常識的な範囲内での持ち込みを行っています。

衛生観点で歯磨きのいいやつを買う

抗がん剤投与による副作用で免疫力が下がるというのは有名な話で医師からも説明されましたが、意外だったのが、飛沫感染などよりも自分自身が持っている菌などのほうがタチが悪いという話。

なので、トイレのあとウォシュレットでしっかり洗う、手もしっかり洗って備え付けのアルコールジェルで消毒する、歯磨きもちゃんとするといった基本的なことがとても大事になるということでした。

もともとそのあたりがかなりガサツな息子用に、歯磨きに関しては電動のかなりいいやつを買いました。

手磨きよりも汚れが落ちるし、すこしでもよい口内環境を作ることができるならばトータルでは安い買い物だとちょっと奮発。

4. 環境支援

塾の退会

学校と同様に通うことができなくなってしまったため、こちらは速やかに退会手続き。

習い事の休止

これも同様。

が、退院してまた再開できるようになったらまたやりたいという本人の意志もあり、休会扱いにしてもらう。

学習環境の構築(訪問学級用)

こちらの手続きに関しては「2. 制度の活用」で書きました。

利用する教材に関しては、前在籍校の教科書をそのまま使ってやるということで特に準備することはありませんでした。

学習環境の構築(通信学習)

以下のエントリでも書きましたが、訪問学級による授業を受けられるとはいえ、英国数の3教科を週に2時間ずつ、という限られた内容。普通にやっていたら将来の復学に影響がでることは必至。

そのため、インターネットでいくつかの通信教育を調べて活用することにしました。

これに関してはそのうちまとめておこうと思います。

病室でのインターネット回線確保

通信教育を利用するといっても、病室には自由に使えるインターネット回線はないため、基本的には携帯事業者のモバイル回線を使用するしかないというのが実情。

一方で、普段のコミュニケーション(LINEなど)や暇つぶしのゲームでも通信はしますし、そのうえ通信教育で動画など見ようものなら、あっというまにデータ通信料の上限に来てしまいます。

ということで、使っていなかったSIMフリースマートフォンルーター替わりにして、格安SIM(いわゆるMVNO)で通信環境を整えました。

車の手配

これは私の住んでいる地域や状況によるところが多いですが、

  • うちから入院している病院は車でないと行きにくい場所にある
  • 娘の習い事等の送り迎えに、車が必要。息子にかかりっきりで娘が犠牲になることは避けたい
  • 一方で、うちには車が1台しかない

という問題を解決するために、懇意にしている営業さんに協力してもらい、車を1台調達してもらいました。

5. 関係者への連絡・説明

家族への説明

「本人への説明」で記載したことと重複

親戚への説明

近い親戚には、ひととおり説明。

中学校の先生への説明

検査入院の時点で、担任には悪性の可能性もあるということは伝えていたので、確定診断が出た時点でも正確な情報は伝えておきました。

一方、事情を伝えていないクラスメイトから本格的にどうなっているのか心配されているということもあり、長期入院が必要であるということは伝えてもらいました。

一方で以下については校長と担任との協議で、伏せておくことに。

  • 病名
  • 治療終了後は元の学校にもどるものの、一時的に特別支援学校へ転入(もとの学校からは転出)という事実

校長はじめ学校の先生のご配慮もあって机等はそのままおいていただき、普通に在籍しているというかたちにしていただけたので、復学に際しての心配ごとは、いまのところは最小にとどまっている状態。

小学校の先生への説明

本人が6年生時の担任が妹の今の担任でもあるということで、どちらかというと妹へのサポートという観点で小学校の先生にも報告をしておくことに。

これを書いている時点ではまだ説明しておらず。

他縁故への説明

ほか、親しい人には一応連絡。

6. その他

精子凍結保存

実はこれが一番難しかったこと。

悪性リンパ腫(Tリンパ芽球性リンパ腫)の診断がでた段階で、可能であればすぐに治療に入りたいという意向がある一方で、治療によって精巣がダメージをうけ、将来子どもをもつことが難しくなるかもしれないという懸念を医師から告げられる。

もし望むのであれば精子凍結保存の手法は確立されているので、検討してくださいとアドバイスを受けました。

年齢的に微妙かつデリケートなテーマ(倫理的な問題も)であるため時間的猶予がないなかでもやはり悩みましたが、将来の選択肢を増やすという観点で、凍結保存を行うことに。

医師が言うには、病気が進行していてそんなこと言っている余裕がない、すぐに治療する必要があるという場合は問答無用になってしまうが、今回の場合は多少の時間的があるので提案ができた、ということでした。

結果、これもよかったんじゃないかな。

***

こんな感じで1-2週間の間にやるべきことは満載でしたが、それもこれも患者である息子のためであるので、ちょっとした高揚感の中、スピーディに終えることができました。

なにかの参考になれば。

悪性リンパ腫による入院。訪問学級による学習支援を受ける

治療方針で1年程度の入院が必要になり、当然ながらこれまで通っていた学校には通えなくなるという状況に陥ったところで、ソーシャルワーカーさんから訪問学級を受けられますよ、と支援を受けることを勧められました。

院内には院内学級もあるのだが、ちょうど中学生の患者が入学している棟にはほかにいないこともあり、先生に病棟に出向いていただいて授業を受ける訪問学級に参加することになりました。

特別支援学校への転入の手続き

結論から言うと、うちの場合は超簡単でした。

近隣の特別支援学校の教頭先生、担任の先生との打ち合わせで、数枚の書類に記入をするだけ。あとは学校間で処理してくれるらしい。

退院後の復学時も同様の手続きでよいとのこと。予想外に簡単。

限られた時間を有効に使わなければならない

今回受ける訪問学級の場合、受けられる学習支援は以下。

  • 教えてもらえるのは英国数の主要3教科
  • 1週間に各教科1回、1回につき2時間の授業

一方で、中学校学習指導要領で定められている授業時数は、中学2年生の場合それぞれ以下。

  • 国語:140
  • 数学:105
  • 外国語:140
  • 理科:140
  • 社会:105

計算するまでもなく、普通の中学2年生が受けられる授業数よりはるかに少ない時間の授業しかないことがわかる。

故に、担任の先生からも最初に言われたけれど「どんな目的を持ってこの授業の2時間を使うかを決めることがとても重要」であるということ。

これまでは学校に行っていれば普通に授業があり、普通に定期テストがあり、競う相手もいて、という状況から一転、全てを自分の意志で行う必要がある。

これがまだ将来の人生のイメージや、これまでの失敗体験がない中学生にはおそらくとても難しい(というかイメージできない)ことなんだろうと思う。

親としては当然これまでの経験もあり、入院している期間をむしろ有効活用して、できることはやってしまおうと思うものの、ここの意識のギャップが埋まらず衝突してしまう……というのが目下の大きな悩み。

副作用との折り合いも必要

一方で、まだ治療が始まったばかりなのでどの程度の副作用が出るかがわからないということもあり、当初はおそらく探りながらの学習になっていくはず。

言うまでもなく、まずは治療が最優先。

その上で、できる学習を本人の負担にならないように、かつ可能な限り復学時の障害にならない程度に行わなければならないというのが親としては難しいところ。

が、ここは親の義務として、がんばっていきたいと思う。

***

入院時の学習支援に関しては、まずはソーシャルワーカーさんに確認するのがよいでしょう。力になってくれますよ。

悪性リンパ腫になったときに活用できる医療費軽減制度

悪性リンパ腫に限らず、子どもが病気と闘うために必要な費用負担を軽くするための各種公的制度があることを知ったので、以下にメモ。

うちの場合はこんな感じ

医療費の軽減に関する制度は色々あると改めて知ったのですが、支援を受ける対象(治療を必要とする人)が何歳かによって、受けられる支援が異なるので、自身の条件ではどういった支援が受けられるのかを確認しておくことが必要になるでしょう。

なお、がん治療を行えるような病院では、ソーシャルワーカーさんがいると思いますので、基本的にはそちらに質問するのが確実かと思います。

ちなみにうちの場合は子どもが小児に該当する年齢のため、小児慢性疾患医療費助成制度を活用することを前提に各種手続きを進めました。

制度の概要については後述しますが、以下のような流れで申請を進めました。

  1. 大学病院での検査入院時
    • 入院時の一時金(検査入院した病院では15万円だった)を現金で支払い
    • 健康保険の負担分3割を上記相殺で支払い(15万円から負担分を引いた金額が返金される)
  2. 系列のがん専門病院への転院〜確定診断まで
    • さらに細かい検査を受けるために検査入院。上記と同様に一時金を支払う。
    • 悪性リンパ腫の診断を受ける。
    • ここで、後述の【小児慢性疾患医療費助成制度】の支援を受ける意思を所轄の保健所に伝えて手続き。これによって、この申請日以降の医療費が請求されなくなる。
    • 本格的な治療を受けるまえに週末の3日間に自宅に帰るため、いったん退院。ここまでの負担分を健康保険の負担の範囲で支払い。
  3. 障害者の医療費の助成制度として、自治体に【特別児童扶養手当】の申請を行う。
  4. 【小児慢性疾患医療費助成制度】申請以前の自己負担分については、今後自治体の【子ども医療費助成制度】の活用で返金してもらう。

実際に費用がかかるのは【小児慢性疾患医療費助成制度】の申請前まで。なので、診断が出たら速やかに申請を行う(ほぼ確定である場合は事前に手続きを進めることもできるようなので、そういうことが可能かどうかはソーシャルワーカーさんや保健所に確認する)ことをおすすめします。

4.の返金措置を受けるまでの立て替え負担が厳しい場合は、後述の【高額医療費制度】の【限度額適用の認定】を受けることで、支払う医療費を自己負担の限度額に最初から抑えることも可能なので、早め早めに動くことを強く意識したほうがよいと思います。

以下、うちでは活用を見送った制度もありますが、支援の対象として条件にあてはまる支援制度の概要を記しておきます。

高額療養費制度

こちらは比較的認知されている制度だと思います。加入している健康保険に対して手続きを行います。

が、平成27年1月から70歳未満の所得区分が3区分から5区分に変更されているということなので、活用を検討する方は確認が必要です。

医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月(歴月:1日から末日まで)で上限額を超えた場合、その超えた額を支給する「高額療養費制度」(こうがくりょうようひせいど)があります。
上限額は、年齢を所得に応じて定められています。
また、いくつかの条件を満たすことにより、負担を更に軽減するしくみも設けられています。
引用:高額療養費制度を利用される皆さまへ |厚生労働省

先述のように【小児慢性疾患医療費助成制度】の申請・認定まえの自己負担が厳しい場合、この制度の【限度額適用の認定】を受けることで費用負担を最小にできます。

小児慢性疾患医療費助成制度

所轄の保健所で手続きを行います。

この制度が悪性リンパ腫の治療のための医療費助成のメインに位置づけられると思います。

子どもの慢性疾患のうち、小児がんなど特定の疾患については、治療期間が長く、医療費負担が高額となります。小児慢性特定疾患治療研究事業は、児童の健全育成を目的として、疾患の治療方法の確立と普及、患者家庭の医療費の負担軽減につながるよう、医療費の自己負担分を補助するものです。
引用:小児慢性特定疾病情報センター - 小児慢性特定疾病の医療費助成について

一方で「小児」のための助成制度なので、小児の枠を越えるとこの助成対象から外れることになります。具体的には以下の年齢制限があります。

18歳未満の児童等でが対象です。(ただし、18歳到達時点において本事業の対象になっており、かつ、18歳到達後も引き続き治療が必要と認められる場合には 、20歳未満の者も対象とします。)
引用:小児慢性特定疾病情報センター - 小児慢性特定疾病の医療費助成について

この制度を受けられなくなった場合は、先述の【高額療養費制度】の活用が第1選択肢になると思っています。

子ども医療費助成制度

住んでいる自治体の役所で手続きができます。悪性リンパ腫に限らず、子どもの病気の治療にかかった健康保険の自己負担分を自治体が負担してくれる制度です。

子ども(主に中学生まで)の医療費の一部または全額を自治体が負担する制度です。自治体ごとに、助成基準(扶養義務者の所得制限など)が異なるため、詳細はお住まいの市町村の児童福祉担当の窓口にお問い合わせください。
引用:医療費の負担を軽くするための制度:[国立がん研究センター がん情報サービス]

ここにあるように、住んでいる自治体によって制度の内容が若干異なるため、「子ども医療費助成制度 住んでいる自治体名」などで検索して役所の情報を確認するか、実際に足を運んで確認するのがよいでしょう。

が、これは子どもがいる家庭ではおそらく普通に活用していると思うので、改めてここで記載しておく必要はないかも。

先述の【小児慢性疾患医療費助成制度】とこちらの制度の活用で、事実上医療費はゼロになります。

障害者の医療費の助成制度

こちらも住んでいる自治体の役所で手続きができます。

悪性リンパ腫の場合【特別児童扶養手当】というかたちで、申請者の所得が一定額以下であれば一定額が支給されます。

精神又は身体に障害を有する児童について手当を支給することにより、これらの児童の福祉の増進を図ることを目的にしています。
20歳未満で精神又は身体に障害を有する児童を家庭で監護、養育している父母等に支給されます。
引用:特別児童扶養手当について|厚生労働省

その他

ほか、自治体によって名称が若干異なるようですが、小児慢性疾病の指定を受けた児童に対して見舞金が支払われる制度もありますので、役所に問いあわせてみるとよいかもしれません。

自分が住んでいる自治体では【難病患者見舞金】という名称でした。「特定疾病療養者見舞金」という名称で支給している自治体も多いようです。

***

これら、治療に関わる医療費の支援を受けられる制度がたくさんありますので、ソーシャルワーカーさんや自治体に確認して、早めに申請を終えることをおすすめします。

お金の心配は予想以上に親のストレスになるので、速やかにこちらを解決して、本来気にするべき子どもへのケアに集中することがよいと思います。

今回の悪性リンパ腫の治療に使う主な薬とその副作用

はじめの7週間で主に投与する薬とその副作用

利尿剤や制吐剤などの補助的に使うものを除き、寛解を目指す最初の7週間で主に投与する薬に関して医師から説明された副作用について簡単にまとめてみる。

詳細かつ正確な情報は以下のエントリで記載した医薬品情報データベースから取得することをおすすめしたいと思います。

salus.hatenablog.jp

利用する主な薬

これらによって出現する可能性のある副作用

  • 白血球減少:強
  • 貧血:強
  • 血小板減少:強
  • 感染症:強
  • 吐き気・嘔吐:強
  • しびれ:中
  • 下痢:弱
  • 便秘:強
  • 脱毛:強
  • 将来子どもが持てなくなる可能性:あり

このうち「将来子どもが持てなくなる可能性」については別途備えをしたので、別の機会にエントリとしてまとめてみたい。

危険性

この治療の副作用による死亡のリスクは1%前後。

以下の状態は医療処置が必要なので、医師・看護師に知らせること。

  • 点滴中の抗がん剤の皮下漏れ
  • 薬剤アレルギー反応
  • 38度以上の発熱
  • 1日4回以上の下痢、または、4日以上の便秘
  • 強い呼吸困難
  • その他具合が悪く心配な場合

***

がんをやっつけるために必要とはいえ、やはり親として副作用に苦しむ子どもの姿を見るのはつらいもの。

初回の抗がん剤投与後の数日は明らかに体調が悪く見え、ポジティブな気持ちを根こそぎ持って行かれるような気持ちになった。

とはいえ、副作用を抑える処置も同時にしてもらえているので、今のところは総じて問題なさそうに見える。

このままうまく治療が進むといいな。

悪性リンパ腫を正しく怖がるために参考にした情報

首元が腫れてから、悪性リンパ腫と診断を受けるまで。

悪性リンパ腫の中のTリンパ芽球性リンパ腫であると告げられてから。

「がん=必ず死ぬ病気」というイメージが完全に定着してしまっていた自分は、このTリンパ芽球性リンパ腫という病気がどのような病気で、いつまで生きられるのか? そんなことを考えて、それらについて語られるブログを読んで一喜一憂していました。

そこにあったのは生々しい記録。

良い結果に終わった記録もあれば、悪い結果に終わった記録も。

ウチの子にはこうなってほしい、こうなってほしくないという気持ちで色々な情報にあたっていました。

一方で、事象を客観的に捉える必要性、病気に対して正しい認識をもち必要以上に怖がらない、つまりは「正しく怖がるために必要な情報」を得ることも重要だと強く認識し、可能な限り客観的で正確な情報も知っておこうと考えてもいました。

医師にも説明されましたが、昔はさておき、今は治せることが多くなってきた悪性リンパ腫。希望をもって病気に立ち向かうには、病気に対して正しい知識を持つことが必要不可欠。

ということで、その観点で当時、そして現在も参考にしている情報群を記録しておきたいと思います。

参考にしたウェブサイト

国立がん研究センター小児がん情報サービス

病気に対する情報はもちろん、子どもにとって大切な学校のこと、医療費やメンタルケアに関する情報、必要であれば医療関係者向け情報でより詳細な情報を得ることもできます。

http://ganjoho.jp/child/index.html

国立がん研究センターがん対策情報センターでは、その役割を果たすために、ウェブサイト「小児がん情報サービス」を開設し、小児がんに関する情報を患者・ご家族・国民のみなさまに提供します。

小児がん情報サービスは、医学の進歩とともに日々変化していく小児がんの総合的な情報を、できるだけ正確にわかりやすく伝えることを目的としています。子どもが未来への希望であることは、医療においてもどんな状況においても変わりません。正確な情報がよりよい判断につながることを願って、本ウェブサイトを運営します。

引用:同サイトより

公共財団法人がんの子どもを守る会 

がんのなかでも、小児がんに特化した情報を提供してくれているウェブサイト。

その中でも【子どものがん ~病気の知識と療養の手引き~】という冊子(PDFで提供されています)は必読です。

http://www.ccaj-found.or.jp

がんの子どもを守る会は、1968年10月に小児がんで子どもを亡くした親たちによって、小児がんが治る病気になってほしい、また小児がんの子どもを持つ親を支援しようという趣旨のもと設立され、子どもの難病である小児がんに関する知識の普及、相談、調査・研究、支援、宿泊施設の運営、その他の事業を行い、社会福祉及び国民保健の向上に寄与することを目的としています。

引用:同サイトより

一般財団法人日本医薬情報センター iyakuSearch 医薬品情報データベース

治療に使用される抗がん剤などの医薬品の情報を詳しく参照できます。

http://database.japic.or.jp/is/top/index.jsp

以下のリンクから、医薬品名で検索して詳細な情報を得ることができるので、投与される医薬品がどのように用いられ、どのような副作用がでるのかを正しく知りたい場合はこちらを参照するとよさそうです。

http://database.japic.or.jp/ctrl/attDocsForm

日本血液学会 造血器腫瘍診療ガイドライン

血液のがんである悪性リンパ腫の情報を詳しく知るために参考にしたウェブサイト。

専門的で理解するのが難しいですが、医師が説明してくれる治療方針の根拠等を深く知るために役立つと感じています。

http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/table.html

芽球性リンパ腫に関する情報は以下と理解しています。

http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/1_3.html#soron

 

***

 

通常、自分に近い人が罹患するとは夢にも思わない悪性リンパ腫

冒頭に書いたように、がん=必ず死ぬ病気ではないということを理解し、その上で必要な治療や生活を行う。

そのために、これらの情報を参照することをぜひおすすめしたいと思います。

 

ちなみに。

こういった客観的な性質をもつ情報であるかを識別するためのひとつの「目安」として、ドメインが以下のものであるかを確認するのもひとつの手でしょう。

  • .go.jp(政府機関に属する団体)
  • .ac.jp(大学等)
  • .or.jp(団体・協会や非営利団体
  • .org(同)

営利団体まとめサイトのようなややもすると恣意的な情報を掲載するウェブサイトと比較して、相対的には客観的で正確な情報を提供してくれるため、ぜひ意識してみてください。

今回の悪性リンパ腫の治療方針

4月の中旬に悪性リンパ腫の診断を受けたのちに抗がん剤等による治療方針の説明を受けており、現在は治療期間に入っているわけだが、これまでバタバタしていてまとめておくことができていなかったので、改めてまとめておくことにする。

病名:Tリンパ芽球性リンパ腫

治療目標

  • 最終的な目標は「治癒」。
  • 直近の目標は「寛解」。

治療方針(2017年4月24日時点)

医師から説明された治療の方針は以下のとおり。

抗がん剤を継続して投与し続けることは体への負担が大きいため、投薬の期間と体の回復を待つ休養期間を組み合わせた、いわゆる「クール」を数回続けることになる。

 

f:id:nyafutaisa:20170507073320p:plain

もちろん投薬の効果等を検証して、これらが変更になることはあり得る。

この1年間を思惑通りに過ごせたら、その後外来での1年から1年半の内服治療に切り替えて行くとのこと。

用語について

医療系の用語は一般的には難しかったり感覚が異なるため、専門的な機関が提供している情報を参照することにする。

治癒

病気やけがなどが治ることです。

引用:国立がん研究センターがん対策情報センター(http://ganjoho.jp/public/qa_links/dictionary/dic01/chiyu.html

 

寛解

一時的あるいは永続的に、がん(腫瘍)が縮小または消失している状態のことです。寛解に至っても、がん細胞が再びふえ始めたり、残っていたがん細胞が別の部位に転移したりする可能性があるため、寛解の状態が続くようにさらに治療を継続することもあります。

引用:国立がん研究センターがん対策情報センター(http://ganjoho.jp/public/qa_links/dictionary/dic01/kankai.html

 

最初の7週の計画

上記で示した直近1年間の入院治療の最初の7週の治療計画の概要は以下のとおり。

 

f:id:nyafutaisa:20170507074044p:plain

およそこのようなかたちで、抗がん剤等を組み合わせて寛解を目指すことになる。

使用する薬の副作用については要約されたものを渡された(それでもかなり詳しい)が、個人的には以下の情報が詳しいので、そちらへの参照リンクを掲載しておく。

ちなみにいつか書こうと思っているが、「病気を正しく怖がる」ために、極力客観的で正確と思われる情報を意識して参照するようにしている。

と言いつつ、このブログも素人が書いているわけだけども(苦笑)。

投与する薬剤の情報

以下は全て一般財団法人日本医薬情報センターの【iyakuSearch 医薬品情報データベース】のPDFへのリンクとなる。

製品名で検索しているので、もしかしたらちょっと間違った参照をしているかもしれないので、これを見て気になる人は、医師に質問するのがいちばん良いと思います。

薬剤投与による副作用

上記の医薬品情報を参照すると、色々な禁忌や副作用について記載されているので、細かい部分はそちらを確認するのがよいけれど、自分たちが医師から説明された代表的な副作用についての要約は以下。

  • 吐き気・嘔吐
  • 脱毛
  • 倦怠感
  • 肝・腎障害
  • 骨髄抑制
  • 消化器潰瘍
  • 気分の変調
  • 食欲亢進
  • ムーンフェイス
  • 骨や筋肉への影響
  • 糖尿病
  • 電解質異常

とはいえ、当然これらの副作用が出ることを認識したうえでの治療を行うので、たとえば吐き気であれば制吐剤を投与するなどで、軽減していくことは可能とのこと。

が、脱毛や骨髄抑制による免疫力の低下は避けられないので、そういったものについては理解した上で適切に対応することが必要とも言われた。

 

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これを書いている2017年5月7日現在は、ちょうど治療開始から2週を経過するあたり。

初回の抗がん剤投与(day8あたり)の後は一気に具合が悪そうになったものの、その後少しずつ普通に戻ってきて、今ではまったく普通。

一喜一憂せずに、基本的には普段通りに本人に接するのがいいのだろうなと認識した最初の2週間だった。

ま、本人も家族も初めての経験なわけだから、少しずつ学んでいくことが必要なんだろうな。