4月の寛解導入療法から始まり、これまで数クールにわたって抗がん剤による治療を続けているのだけれども、毎回難しいなと思うのが、投与する抗がん剤の仕組み(作用機序)や副作用その他の留意点。
こちらの最後のほうで記載したとおり、専門的な知識がないからこそ正しい情報にあたりたいというのが自分の基本的な考え方である一方、どうしてもそれらは専門的な記述が多くなっていて、傾向として理解が難しいという二律背反に悩んでいたところで、ジュンク堂でこの本を見つけた。
大きく、
- がん種別・主要レジメンリスト
- がん治療薬知っておきたいポイント
- 副作用対策と安全管理
の3章に分かれて構成されていて、患者やサポートする家族として役に立つのは2番目と3番目。
特に「がん治療薬知っておきたいポイント」では、
- 抗がん薬(殺細胞性抗がん薬)
- 分子標的薬
- ホルモン療法薬
- その他の薬剤
の4つに分類されて、それぞれの薬剤についてわかりやすく記載されているのが非常に嬉しい。
例えばメトトレキサートであれば、こんな感じ。
特に良いなと思ったのが、起こりうる副作用がそのタイミングとともに図示されていること。これがホントにいい。
ほか、ケアのポイントに記載されていることも、こういうものが出てきたらすぐにスタッフに伝えるべき、など、患者をサポートする医療スタッフとしての家族の行動を補助するような内容で、かつ平易に書かれているので、もう第4クールも消化していまさら感もあるものの、手元にずっと置いておこうと思っている。
ネットであたる情報は本当に玉石混淆で、平易だが間違っているもの・恣意的になにかに誘導しようとしてるものなども多い印象なので、専門的な立場からわかりやすく書かれているこういう本があると知れたのは本当に良かったと思う。
自分はジュンク堂で立ち読みして買ったけど、Amazonでも売っていた。とはいえ医書系は高いので、やっぱり書店で見てみないとなかなか手が出ないというのが実際かも。