悪性リンパ腫の子とクローン病の親と。

クローン病の親の子が悪性リンパ腫(Tリンパ芽球性リンパ腫)に。 今の暮らしを日々伝えていくことが、同じような病気を抱えて暮らす人の何らかの助けになればと思っています。

たまに思い出すこと

もうあと1クールを消化すると入院での治療はいったん区切りを迎え、その後は通院での治療に切り替わるわけで、一つの明るい材料として息子自身もその後のことを考え始めている。

ほぼ計画通りに治療も進み、その後のことが具体的にイメージできるようになった最近、よく思い出すシーンがある。

去年の4月に悪性リンパ腫の診断を受けたときのこと、ではなくその直前のこと。

一度リンパ節を取ったあと、しかしまだ診断が出ていない頃、医師から「検体としてリンパ節をもう少々採りたい。全身麻酔でやるから、ついでに胸のところからカテーテルを入れたい」と言われたときが、思えば一番しんどかった。

自分がクローン病になったとき、投薬のために中心静脈カテーテルを入れた状態で入院治療を行っていた。

そういう経験があったから、中心静脈カテーテルを入れること=長期の入院治療が必要なこと=つまり自分たちにとって悪い結果である、というのがすぐにわかってしまった。

まだ小児の悪性リンパ腫がどういうものであるかということを知らなかったこともあり、本当に目の前が真っ暗になってしまった瞬間がその時だった。多分これまでで一番しんどかったのがこの時だと思う。

その後、医師から病気のこと、治療の方針・予定などの説明をうけ、自分なりに公的機関の情報や論文などを読むようになって少しずつ上向いてきたものの、ほんとにあのときがキツかった。

最近、あのときの締め付けられるような気持ちをふと思い出すことが良くある。がんは本当の意味で完治するということがない病気である以上、このある種のフラッシュバックはこれからずっとつきまとうのだろうけれども、このことが逆に今の自分達の背中を押してくれる経験でもあると思って、うまくつきあって行きたいと思う。

悪性リンパ腫の子とクローン病の親と。

「今、しっかり暮らしているよ」ということを日々伝えていくことが、同じような病気で悩んでいる人を勇気づけることになるだろうとの想いから、病気に関する考察や治療に関する情報よりも、日記的な記述が多くなっています(そもそも医学的・専門的な知識がない中で、正確なことは書けないし)。

病気や治療で投与する薬剤や各種支援制度についての記述も稀に行いますが、相対的に情報の正確性が高いと思われる政府機関をはじめとした公的機関からの引用や、それらへの参照に限るように心懸けています。

上記のように、記載内容の正確性や信頼性には一定の配慮はしていますが、必ずしもそれらを保証はしません。

また、このブログの記載内容をもとにした他者の行動とその結果に対して、一切の責任を負いかねますこと、ご了承ください。

Copyright © 悪性リンパ腫の子とクローン病の親と。