悪性リンパ腫の子とクローン病の親と。

クローン病の親の子が悪性リンパ腫(Tリンパ芽球性リンパ腫)に。 今の暮らしを日々伝えていくことが、同じような病気を抱えて暮らす人の何らかの助けになればと思っています。

悪性リンパ腫と診断されるまでの2週間

ここ2週間で起こったこと。

あまりにも色々ありすぎて、1ヶ月どころか半年ぐらいは経っているような気がする。
が、まずは最短距離を突っ走れたと思っている。

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  • 13才(中2)の息子が風呂上がりに首元が腫れていると気付いて知らせてきた。
  • かかりつけ医にすぐに行かせたところ、検査ができる病院に行きなさいと大きな病院での受診を勧められる。
  • 市民病院にて診察、血液検査。
  • 1週間後結果がでるも異常なし。とはいえ医師の強い勧めで大学病院へ。
  • 大学病院での診察後、即日検査入院。
  • 当日・翌日にかけて血液検査、エコー、CTなどをうけたあと、すぐに同系列のがん治療専門病院へ転院
  • MRI、PET、生検といったがんかどうかを調べるための検査を行う。
  • かかりつけ医にかかったタイミングからほぼ2週間ぐらいで、「Tリンパ芽球性リンパ腫」の診断を受ける。
  • 入院・治療を行うが、がん治療によって妊孕性が損なわれる可能性があるため、希望するなら精子凍結保存を勧められる
  • 一時退院して専門のクリニックにて凍結保存を行う。
  • そして、明日、本格的な治療のために再入院。
  • この間、同時進行で各種公的補助制度への手続きを進める。

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全身症状がないこともあり、そしてたまたまリンパが大きく腫れたこともあり、かなり早期発見の部類に入るそう。


思えばいくつものラッキーが。

  • 体の内部で進行しがちながんが、からだの表面に近いところに大きく出てきたこと。
  • 普段「超」がつくほど無頓着な息子が、寝違えの違和感からしきりに首を気にしていて、それで異常を見つけられたこと。
  • 大学病院にたどり着くまでのステップが迅速であったこと。血液検査に異常がないからしばらく経過観察しましょう、という判断も十分にあり得た。
  • 将来、子どもを持つという選択肢をもつための処理を、ほぼ最短期日で終えられたこと。
  • そして、信頼できる医療スタッフに出会えたこと。

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がん=死ぬ病気とのイメージが強い中、リンパ腫、特に小児の治療成績は他の層の他のがんに比べるとかなり良いことを改めて知る。


もちろんただの風邪に比べると死ぬ確率が高いが、とはいえ風邪をこじらせて死ぬことだってあり得るわけで、それも含めれば人類が100%克服した病は厳密にはない。

現在は寛解状態にあるものの、25才の時にクローン病を患った自身の経験からも、確かに難病との戦いはつらいし、なぜ自分がこんな病気に罹るのかという気持ちになることはわかる。

が、克服した今となっては、それ自体がいまの自分を構成しているとてもとても大事な要素であるというのが実感としてある。

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まだ彼は自分の病について完全に理解しているわけではないと思う。


医師からは自身の病気への説明について理解できているようだと言われるが、それでもおそらくまだピンと来ていないはず。

彼もまた自分と同じように「なんで自分が」と思うだろう。

「がんばれ」「きっと治るから」と言われたとしても、病気になったことがない人になにがわかるという思考にとらわれるだろう。過去の自身と同じように。

でも、そこは自分が協力できる。

傷病は違えど、おなじ難病をもった、同じ悩みを抱えた1人の人として。
そして、なにより親として。

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病気を治すことは通過点。

近い将来、当たり前のように治るけれども、とはいえ貴重な学校生活を療養にあててしまうその代償を可能な限り小さくし、そして逆にそれをよい材料としていくために。

注ぎうる力を彼のこれからの人生のために。

悪性リンパ腫の子とクローン病の親と。

「今、しっかり暮らしているよ」ということを日々伝えていくことが、同じような病気で悩んでいる人を勇気づけることになるだろうとの想いから、病気に関する考察や治療に関する情報よりも、日記的な記述が多くなっています(そもそも医学的・専門的な知識がない中で、正確なことは書けないし)。

病気や治療で投与する薬剤や各種支援制度についての記述も稀に行いますが、相対的に情報の正確性が高いと思われる政府機関をはじめとした公的機関からの引用や、それらへの参照に限るように心懸けています。

上記のように、記載内容の正確性や信頼性には一定の配慮はしていますが、必ずしもそれらを保証はしません。

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